こんにちは、田畑です。
前回のエントリから早一か月、どのように書こうかなぁと考えているうちに時間が経ってしまいました。前回はそもそも自分の部署が何をしているのかといったところを書いたので、今回は実際に情報収集の場として利用している各種カンファレンスの様子について書いてみました。
直近ですと昨年の11月にNYで下記3つのイベントに参加してきました。
IAB Ad Operations Summit:IAB主催のイベント。オペレーション上の課題に焦点を当てた媒体社向けのイベント。スタンダードなカンファレンス。業界団体であるだけに、比較的堅めの雰囲気。ケーススタディの内容紹介→業界基準の方向性の打ち出し、啓蒙といったトピックが多いです。
ATS NY:イギリス系媒体社であるExchangeWireが主催。自社で媒体を運営しており、代理店やテックベンダーとも依存していないためインタビューアーがぐいぐい質問をしてくる。ぶっちゃけた話が出たりするのはここだったりします。
AppNexus Summit:AppNexus主催のイベント。大手TDやベンダーを中心に200名ほどが参加。基本的には自社製品の紹介やケーススタディが多いのだが、イベントとして楽しめる方向性にあり、今回はNikeのSwooshをデザインしたらしいラッパーTalib Kweliによるショーや、吉本新喜劇風のセッションなどを実施。
これらのイベントですが、大体チケットが1つ10万円強と非常にお高め。 おおまかなスケジュール感で言うと、
8:30~ 開場・朝食 9:30~12:00 セッション 12:00~13:00 昼食 13:00~15:00 セッション 15:00~15:30 休憩 15:30~18:00 セッション 18:00~ ネットワーキングパーティー
一日がかりのイベントだったりするため、3食+お土産付きです。IABのイベントではランチにコース料理が出たりしました。美味しいかどうかは。。。
上記イベントを通じ、今回は以下の3つのトピックがよく上がっていました。 ① Fraud:機械的なプログラム「ボット」により不正なView、クリック、サイト訪問などを生成、一定の利益を得ている。これらの不正在庫により、媒体社の在庫価値を下げることにつながっている。
② Viewability:上記Fraud対策の1つとして、Viewability(Viewable Impression)の普及を推進。ブラウザやタブ上にて実際に広告が人の目に止まる位置で表示されたかどうかによって広告効果の計測を行う。
③ Programmatic Direct:媒体社の予約型在庫をプラットフォームを介し、直接買い付けを行うモデル。媒体側のアドサーバーと連携することで、UI上から直接メディアプランを策定・実行することが可能。IABが2014年11月3日にプログラマティックダイレクトのバイイングにおける標準API「Open Direct 1.0」の仕様を公開。
アメリカではかなりFraud問題が深刻化しており、全体の取引量のうちディスプレイ広告のうち10%前後、単価が高いゆえに標的になりやすい動画広告では15%前後がFraud在庫とされています。
実際に今回の訪問でIABによる「Anti-Fraud Working Group」の紹介や、AppNexusではアメリカのアドベリフィケーション企業の大手Integral AdScienceとDoubleVerifyの両社を採用を決定。これらの技術によりFraud判定をされた在庫に関しては課金を行わない仕組みを提供するとの発表を行っていました。
このあたりは今後大きなトピックになりそうです。 今回はとりあえずこの辺で。
おまけ 最初の方にお土産がもらえるとの話を書きましたが、意外と良い物をもらえたりもします。最近は自撮り棒なんかもよく見ますが、個人的にもらってうれしかったノベルティBEST3
第2位:eBayのアダプター iPodやAndroidが1つで充電できるので便利!
第1位:AppNexusのモバイルバッテリー 普通にamazonで検索したら7~8,000円するものでした。
ではまた。