DACエンジニアブログ:アドテクゑびす界

DACのエンジニアやマーケター、アナリストが執筆するアドテクの技術系ブログです。

Ad Tech Conference~海外アドテク系カンファレンスに行ってきた②~

はい、テクノロジー戦略部の田畑です。 アドテク系イベントに行ってきた②ということで、前回書ききれなかったところを書きます。

 

~前回のおさらい~ 1.11月にNYのアドテク系イベント3つに行ってみた。 2.Fraud、Viewability、Programatic Directがキーワード。なかでもFraud対応。 3.イベントではご飯とお土産が出る。 詳しくはこちら

 

前回参加したイベントで何度か言われていたのですが、昨年はアメリカで最初のバナー広告が誕生してからちょうど20年とのことでした。オンライン広告が浸透するにつれ、取引形態やそのワークフローなどの問題点が浮き彫りになってきており、その解決策としてProgrammatic Directが以前にも増して注目を集めているようです。ちなみに下記が世界で最初のバナー広告で、AT&Tが広告主、出稿先はHotWiredだったとのことです。

1stbanner

 

従来の手売りでの在庫売買からRTBへとシフトしてきた中、Programmatic Directによりデータドリブンなメディア売買や最適化から、請求などフローまで一括して自動化を実現。「Man vs Machine」から「Man and Machine(Bionic)」へシフトすることで、無駄な在庫の排除、最適な広告結果、満足度などを得ることが可能とのことです。 IMG_4673

マトリクス

基本的に

1)枠の売買や価格交渉はプラットフォーム上のチャット等で行う 2)取引の円滑化や人件費などの削減 3)媒体のアドサーバーと直結しているケースが多いため、在庫の透明性や出稿先のコントロールが可能 4)3)かつプレミアムな在庫を提供

言わば人と機械のいいとこ取りができるってことですね。

 

このProgrammatic Direct界隈のニュースでは、直近でRubicon ProjectがProgramatic Directの大手2社であるiSocketとShinyAdsの買収を発表しました。これについてiSocketはRubicon ProjectのUIに統合され、ShinyAdsは中小広告主向けのセルフサービスモデルとして継続していくらしいのですが、、、まぁビックリしました。

但し、米SECに届け出た情報によると、iSocketの直近1年の売上207,000ドルに対し、買収額が25Mドルとのことなのでかなり大きな先行投資を行っていることが窺えます。あと思っていたより、市場自体が伸びていなかったような気もしますが今後の成長に期待といったとこなんでしょうね。

 

このような感じで、カンファレンスを渡り歩きアメリカなどから最新情報を入手・展開することで、企業提携や商品開発の参考にしてもらっています。今回はこの辺で。